宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しい西洋占星術―

連載 占星学から解く日本の原点
その1:日本精神のリバイバル
− 古代日本史の謎を解く大前提 −

日本の歴史には歪められて解釈されてきた部分があります。
たとえば、日本は半島が「ルーツ」とか、「侵略国」というのもその一つです。
ここでは占星学を交えて、日本が成り立つ「原点」を解き明かします。
いわば「占星学と解く日本成立史」の第2部です。

日本人の民族性「魚宮」からみた「海」の「ルーツ」

●第1稿 : 2014年10月25日アップ




おことわり
※本連載は、一段落した時点で、内容確認とリライトをいたします。
そのため、場合によっては、内容の一部が変わることがありますので、あらかじめご了承ください。

日本の「民族性」は魚宮です。
これは「日本は何座宮?」でご紹介したとおりで、「国体」は水瓶宮になります。
ちなみに、戦後の「現体制」は牡牛宮です。
一つの国を占星学からみれば、「民族性」「国体」「現体制」の3つによって成り立っていることが分かります。
宝瓶宮占星学の基礎理論である「数理法則」の基本三数から、必然的にそう規定できるのです。
オカルト占星術(神秘占星術)で根拠なく推定したサイン(宮)とは異なり、日本の実情と歴史的な事実から、理論的に「数理法則」をともなって解釈していくとそうなります。
また、日本が地政学的にかかわらざるをえないアメリカ、中国、韓国といった国々も、同様に3つのサイン(宮)によって解釈することができます。
そこから面白いほどに、実際の日・米・中・韓の関係性や行動など、対応の仕方がみえてきます。

《 日本人のメンタリティー 》

では、日本の民族性が「魚宮」であるということは、具体的には何を意味するのでしょうか。
この連載のテーマである「占星学から解く日本の原点」、つまり「日本」という国家の成り立ちから申し上げますと、大陸や半島、具体的には「中国」や「韓国」などとは異なる精神性(メンタリティー)を持つということです。
それをご説明する前に、まずは占星学における「魚宮」をご紹介しておきます。
西洋占星術を学んでいる方ならいわずともご存じですが、春分点を起点として「牡羊宮」にはじまる12サイン(宮)の中で、「魚宮」は最終位をしめます。
そのため、魚宮には12サイン(宮)のすべてを「受け入れる」といった象意を持ちます。
ちなみに、魚宮の一つ前のサイン(宮)の水瓶宮は、「受け入れる」というよりも、相手の存在を認めて「分け隔てなく接する」といった象意になります。
しかし、魚宮は、それを一歩すすめて、相手の痛みを自分のことのように感じて同化するかのように、渾然一体化して「受け入れる」のです。
民族性「魚宮」、国体「水瓶宮」の国家日本は、この両方を「根っこ」に持つことを、まずご理解ください。
書いている意味は深いのです。
このことは、他の国にはない日本の大きな特徴です。
今後、約2,160年(計算値)続く「宝瓶宮時代(ほうへいきゅう・じだい=水瓶宮時代)」において、この日本人の特徴は、世界的に大きな役割を果たしていく方向に進んでいきます。
端的には、世界を現実的な友愛社会(和、絆、高度な「自由民主主義社会」)に変えていく可能性を持つ、精神的なバックボーンの役割を果たします。

One-Point ◆ 本連載「占星学から解く日本の原点」は、歴史的かつ占星学的にそのことを明らかにします。「日本精神のリバイバル」は、正式には2010年〜2012年にはじまった「霊識元年(2011年)」のディレクションに基づいて、今後、漸次、顕在化していくことになります。
※ご参考:「近未来予測 第2部 ― 意識の深層世界編 ―」で、霊識元年のディレクションについて述べています。

《 史実を読み解く3つの「大前提」 》

民族性が「魚宮」であることは、日本人のルーツにかかわります。
詳しくは後述しますので、一つだけ書いておきますと、「魚宮」の民族性を持つ日本人の特性は、「海」のように茫洋として、すべてを受け入れる広い「心(精神性、霊性)」を意味します。
そのように、太古原住の日本人は、渡来の民族を敵視せず、受け入れる方向で“融合”してきました。
原住日本人は、南方系をはじめとした島々の「海」の民族を受け入れて似た両者は融合します。
これが「民族性」からみた日本のルーツとなります。
そこに、東南アジアを経て、海沿いを伝ってきた西方の古代オリエント系の人々も渡来します。
最後に、後日、北方の大陸系や半島系の「排他的(好戦的)」な民族が日本に来て、古代の大乱を起こします。
しかし、彼らは、日本を乗っ取ることができずに、結局は、7世紀〜8世紀に「統一大和」として同化し帰化していきました。
このことは、占星学の「民族性」からも、最先端科学の「DNA」鑑定からも、また『日本書紀』の隠された「歴史」からも、ハッキリとそういえます。
さて、そのようなルーツを含めて、「占星学から解く日本の原点」をご高覧いただく前に、ぜひとも知っておいていただきたい「大前提」があります。
この大前提を知らないと、誤った先入観を持ったまま、古代日本史の謎解きをすることになります。
それだと、正しい成り立ちを理解することができなくなるのです。
なんでもかんでも、「大陸」や「半島」からやって来たという一昔前(戦後)の間違いを信じたまま、歴史解釈をしてしていくことになります。
「大前提」とは、次の3つです。

1、日本人の精神性と「ルーツ」。
2、『日本書紀』の3大編集方針。
3、進歩的文化人の偏向した「歴史観」。

One-Point ◆ これらは、お互いに関係しあっています。とくに戦後の進歩的文化人や学者またマスコミらによる歴史解釈は、敗戦による「自虐史観」と、マルクス共産主義による「革命史観」によって、必要以上に「支配・被支配」の階級闘争史として平和民族の日本を解釈してきました。それは学校教育のみならず、マスコミにおいても「常識」かのように報道されたのです。その影響を受け、いまだに信じている人たちがマスコミを含めネットに記事をアップしていたりします。
「自虐史観」をやめて、ふつうに人としての「誇り」を持たないと、今後の日本の役割に支障をきたしかねません。ちなみに『日本書紀』は正しい「歴史書」とはいえない部分がありますが、それでも日本人なら信じてもよい「日本精神」の書になっています。


《 民族性と「ルーツ」 》

古代史をひもといて解説する書籍やサイトを見ていると、日本のすべてが「大陸」や「半島」からやってきたかのように解釈する誤った一文を目にすることがあります。
大陸や半島があたかも日本人のルーツだといわんばかりです。
残念ながら「ルーツ」としては間違いです。
意図的にそのように解釈する人もいますが、多くは戦後の共産主義思想にかぶれた日教組教育や、もはや死語に近い進歩的文化人ら反日左翼思想のマスコミによって、我知らず「洗脳」され続けたままの人々が信じ込んで解釈しているのが大半です。
日本人のルーツが大陸や半島、具体的に国名を挙げれば、現在の「中国」や「北朝鮮」また「韓国」だとするのは、それ以前の本当のルーツを意図するしないにかかわらず無視したり、また自ら日本や日本人を自虐した「お人好し」的な発想です。
「中国」や「韓国」ではない理由は、難しいことを考えなくてもカンタンに分かります。
個人でも「三つ子の魂、百まで」といいます。
同様に、国家の魂といえる「民族性」すなわちメンタリティー(精神性)は、古代のまま変わりません。
つまり、かの国の人々のメンタリティーと、日本人のメンタリティーは、大きく異なるのです。
昨今のニュース番組やネットをふつうに見ていれば、一目瞭然です。
激情的で、ケンカ腰や、ヒステリックな言動が、かの国の人々には多いのです。
もちろん全員ではないのは当然ですし、反日教育の影響を除いたとしても、やはり日本人の大半が持つ謙虚で奥ゆかしい「魚宮」の民族性とは、かなり異なっています。
身近な生活感覚でいえば、「虫」の音や「川」のせせらぎが雑音でしかない欧米やかの国の人々に対して、「風流」として受け入れて愛でる日本人の感性は、彼らとは異なる霊性(魂)を持つ民族性です。
そのような日本人と同じような感性(風流)を理解する民族は、世界でも日本と同じく「海」に囲まれた南方のポリネシア系の人々です。
それゆえ日本人は、太古より原住の人々と南方の島々から来た民族との同化融合によって、海や大自然を崇めつつ生きてきました。
この両者が日本人のルーツであり、民族性「魚宮」のベースとなっています。

One-Point ◆ 『日本書紀』に記されている「神代紀」になぞらえていえば、日本原住の人々が「ヤマ族」です。南方の島々から来た人々が「ウミ族」です。実際には、もっと複雑なのですが、『日本書紀』に描かれた明確な「天孫」や「皇孫」といえる一族は、あいまいなのが実状です。なので、両者の精神性がのちの渡来した民族を巻き込んで、邪馬台国による「北部九州連合」から、機内また日本全域の「統一大和連合」へと広がり、日本の歴史を築いてきました。


●奥野正夫氏の製鉄の調査

後年には、大陸からの渡来にともなって、鉄製品や場合によっては製鉄技術が入ってきたかもしれません。
しかし、原料の鉄鉱石や砂鉄までも、すべて大陸や半島から運んだとするのは、古代の舟には限界があり、あってもレアケースです。
実際、奥野正夫氏の調査研究によれば、チタンが少なく、低い温度でも製鉄が可能な砂鉄が、伊都国や奴国など九州北部や出雲付近ではとれたため、盛んに製鉄が行なわれていたといいます。
もともと、古代オリエントから渡った製鉄技術が日本にはありましたので、日本は当時の溶鉱炉でも鉄製品を作れました。
事実をみても、鋳型に流し込むだけの半島系の「鋳造鉄器」とは異なり、日本は、のちの日本刀にみられるように、熱いうちに叩いて不純物を取り出す「鍛造鉄器」が古代から製作されています。
どちらが強い鉄器で技術力が高かったのかは、誰がみても分かることです。

《 古代オリエントの影響 》

少しお話がわき道にそれますが、重要なので2点ほど書いておきます。
第1点。
約1万年ほど前に氷河期が終わります。
その後、温暖化が進むにつれて、いくらか温かい火山地帯でもあり、暖流が通る太平洋に面した「日本一帯」にいた人々は、次第に現在の半島や大陸へと活動範囲を広め、移動していきました。
その一部は、もともと大陸にいて、温暖化に伴い、本能的に戻っていった人々かもしれません。
つまり、どちらが先とか後とかいえないのが、太古や縄文時代の日本民族です。
第2点。
紀元前7世紀頃になると、遠く、ノアの箱舟伝説が記された『旧約聖書』の舞台となったあたりから、古代オリエント系の民族が「祭祀」と「製鉄技術」と「航海術」とをもって、島国日本に渡ってきています。
学術的には発表されていないので、国や自治体が肯定することはないのですが、大陸や半島にはない「製鉄技術」の跡が、かつての豊の国、現在の大分県の国東(くにさき)半島に残っています。
国東半島は、古代の海洋交通のポイントに位置します。
太平洋や玄界灘(日本海)といった外洋にくらべて、波が穏やかな内つ海のT字路に位置し、海人族(あまぞく)なら九州の反対側の有明海奥岸の住之江とともに、必ず拠点にする要衝の地にあたります。
鉄道網や高速道路が発達した20世紀以降の今でこそ、国東半島は逆に辺ぴな交通の便が悪い田舎になりました。
しかし、海洋交通がメインだった古代は、今とは違い「都」だったのです。
その証拠に、国東半島の周辺には、宇佐神宮(元宮)や古代の巨石柱(佐田京石など)が残存しており、名称はともかく「佐田の京(みやこ)」として栄えていたことが理解できます。
後日、3世紀から5世紀頃のお話ですが、やはり古代オリエント系の文化や技術を持った弓月君の後裔とされる秦一族が、新羅に邪魔されつつも、葛城氏の働きによって日本に渡ってきたことが記録されています。
「新羅に邪魔された」ということは、明らかに日本に渡る意志を持っていたのです。
では、誰が古代オリエントの文化を持つ彼らに、日本に来るように伝えたのでしょうか。
いずれこのシリーズで明らかにしますが、ヒントは、現在、宇佐神宮に祭られている「応神天皇」の時代のことです。
国際的に知られる「景教博士」こと佐伯好郎(1871-1965)氏によると、シルクロード上のウイグルやカザフスタンのあたりに「弓月国」があったとされ、そこを経由してきたようです。
ことの真偽はともかくとして、古代日本に古代オリエントの影響がいくらかでもみられる以上、無視はできません。
実際、旧約聖書を知っていれば気づくことがあると思いますが、『日本書紀』の中には古代オリエントに通じる出来事を見出すことができます。
現在の自称「イスラム国」とは異なり、古代オリエントの彼らもまた、戒律や大自然を重視して祭祀を行なう民族である以上、原住のアイヌ縄文系の人々や南方の島々のポリネシア系の人々と共存し、日本人の民族性、つまり宗教心や精神性の礎を築いてきたことが分かります。
結局、日本人の「魚宮」の民族性や大自然を崇める祭祀は、上述の三者、1.日本原住のアイヌ縄文系民族と、2.南方の島々のポリネシア系民族、そして、3.古代オリエント系の祭祀を行なう一族によって形成されていったのです。

One-Point ◆ このことは、最新のDNA研究からも裏付けることができます。日本人は、半島や大陸よりも古いDNAを持ちます。日本独自のDNA(D2→現在はD1bに変更)がそれで、今は北海道や沖縄に多くみられます。D系統のこの古いDNAは、韓国や中国にはなく、日本とチベットのみにみられます。不思議なことに、このD系統は、古代オリエント周辺のE系統のDNAとは同類の「兄弟」なのです。ほかにもDNAについて書くべきはありますが、いずれ「特別編」でお伝えするかもしれません。DNA研究は、いまだ発展途上なので、時期や起源は軽々に断定しないほうが確実です。


《 アメリカとの共通性 》

日本人が大陸や半島とは異なる精神性(メンタリティー)、すなわち魚宮の「民族性」を持つのは、基本「海」に由来することがご理解いただけますでしょうか。
だれかれなくすべてを「受け入れる」といった「魚宮」の民族性は、日本人に特有の「善意」や「美しい心」や人を疑わずに信じやすい「お人好しさ」を意味します。
昨年2013年に流行語大賞をとった言葉で申し上げますと、「お・も・て・な・し」の心を持つのです。
純粋な「魚宮」ほどそうなります。
ちなみに、日本とかかわりが深い米・中・韓の国々の中で、「魚宮」を持つ国家はありません。
唯一、似ているのがアメリカです。
アメリカの民族性は「射手宮」です。
「射手宮」と「魚宮」は、相違点もありますが共通点もあります。
この2つのサイン(宮)は、「ドライ」と「ウェット」ですが、ともに心と体、霊と肉といった象意や高い「精神性」を持ちます。
古代ギリシャ時代にはじまり、1989年まで約2,160年間にわたって「双魚宮時代(そうぎょきゅう・じだい:魚宮時代)」が続きました。
双魚宮(魚宮)の共鳴星(西洋占星術では「支配星」)は、当初、射手宮と同じ「木星」でした。
それがつい最近、19世紀中頃の海王星発見ののち、魚宮の共鳴星は「海王星」に変更されました。
20世紀がはじまる前後のことです。
古い新しいの違いはありますが、それまでアメリカの民族性「射手宮」と日本の民族性「魚宮」は、同じ木星を共鳴星としていたのです。
実際、両国の「民族性」が成立した時代は、アメリカ「射手宮」も日本「魚宮」も木星を共鳴星としていたときでした。
いずれも「精神面」の象意を持ちますが、「射手宮:木星」は意識面や気分的な「精神性」で、「魚宮:海王星」は、そういった現実を超えた無意識面の感覚や観念的な「精神性」です。
少し具体的に書きますと、前者が思想・哲学・宗教をベースとした論理的な「民族性」であるのに対し、後者は理論や理屈を超えた直感や霊性面をベースにした感性的な「民族性」です。
事実、アメリカは「信教の自由」を求めるキリスト教プロテスタント(ピューリタン=清教徒)が、旧大陸ヨーロッパから新大陸アメリカへ移民することによって建国されました。
そういった自由を求める理念と精神のもと、多くの人種民族を受け入れて、現在の「アメリカ合衆国連邦」を築いていった歴史があります。
一方、日本は、それよりもはるかに以前に、大自然の渾然一体的な霊性によって、南方、西方、北方の人々を受け入れて、同化融合させ、最終的には7世紀に独立国家「統一大和連合」こと「日本」を築いていった歴史があります。

One-Point ◆ 日本とアメリカの共通項は、ほかにもあります。「国体」がいずれも「水瓶宮」であることです。両国は、信念を持ちながらも、分け隔てなく相手と接しようとする国体を持ちます。精神的な「民族性」をベースに、多民族連合国家(和、絆、友愛)というアイデンティティーを国家体制に持つのです。
※注) アメリカは、「民族性」「国体」「現体制」を象わすサイン(宮)によって、世界の自由民主主義体制を守る「天命」を持ちます。そのため自由を揺るがす国家や組織に対しては、防衛本能が働きます。ちなみに、日本は精神性をバックボーンとする「天運」を持ちます。


●大自然の環境地理と民族性

地理や風土的にみても、「海」をベースとして広く受け入れる「民族性」と、「大陸」をベースとして、領土争いや覇権を競って権力を志向し、自己主張をする「民族性」とは、自ずから異なります。
また、緑が豊かで湿気が多く、大自然の環境に恵まれた日本に住むのと、ごつごつとした荒涼な岩山が多く、乾燥した大陸や半島に住むのとでは、精神性も大自然への崇敬も異なってきます。

偏向した戦後の「歴史観」について補足しておきます。
映画や時代劇などのドラマの影響も同様です。
今はそうでもありませんが、一部のマスコミ同様「左巻き」が多かったのです。
たとえば、「水戸黄門」のように「善悪」に分けて描いたほうが、観客に分かりやすいということもありますが、映画やテレビの時代劇も、ことさらに「権力側=悪」「庶民側=善」として描く脚本家や監督がいます。
そういった作品を見て、幼少や青春時代を過ごした人々が、我知らず刷り込まれ「洗脳」されています。
自分で自覚できないのが「洗脳」なので、もしかしたら気づいていない方がいるかもしれません。

《 偏向した戦後歴史観 》

さて、2番めの「大前提」である「2.『日本書紀』の3大編集方針」は、『日本書紀』を読み解くときに重要です。
本連載の根幹に通じるもので、記述も長くなるために、次回にて詳しく述べることにいたします。
なので先に、3番めの「3.進歩的文化人の偏向した歴史観」を述べておきます。
「進歩的文化人」というのは、端的にいえば、左翼系文化人とそのシンパ学者たちのことです。
昨今でいう「反日的文化人」と考えれば、あながち間違いではありません。
戦後の東西冷戦時代、共産主義運動が華やかりしころ、共産主義革命を日本に起こそうと考えて「思想戦(思想教育、洗脳)」や「プロパガンダ(政治宣伝)」を繰り広げてきた文化人やマスコミ言論人と、その支持者や日教組系の学校教師たちです。
そのポイントは、次の2点です。
究極の対立二元論である「階級闘争によって必然的に共産主義社会が到来する」という「弁証法的唯物論」による「革命史観」に立って、日本の歴史も、支配・被支配の「階級闘争」の歴史としてとらえ、解釈を展開してきました。
その解釈を信じ込んで、学校教育やマスコミ報道が大々的になされたのです。
つまり、天皇や将軍また大名や武家は、「支配階級」です。
権力によって、無慈悲にも一方的に支配搾取する側として解釈され、かつてはドラマなどでも盛んに描かれました。
一方、農民や平民は、「被支配階級」です。
今でいう労働者(勤労者)で、ゆえなく虐げられ、搾取される側として単純化してとらえていたのです。
それゆえ、「万国の労働者よ、(武器を持って)立ち上がれ!」 と共産主義は説いたのです。
現状を見ても分かるように、半島や大陸のTOP層に当てはまるのはともかくとして、日本人のTOP層の人々は、古来からそこまで権力的でも支配的でもありません。
もし、今でも頭からそう信じているとしたら、いまだに共産主義史観の「亡霊」に毒され、洗脳教育から抜け出ていないことになります。
進歩的文化人らは、「神」や「宗教」を否定する唯物的な共産主義思想にかぶれていたために、日本人の美しい「魚宮」の民族性や精神性や宗教性を考慮に入れず理解しませんでした。
そんなものは麻薬(アヘン)と同様か、科学的ではない迷信とされたのです。
つまり、古代日本人を現実に動かしてきた霊性(言霊:ひ)を度外視して、解釈に含めず、単純に支配・被支配の「階級闘争」や「宗教戦争」として、日本の歴史や『日本書紀』を解釈したのです。
このことは、日本人の美しい「霊性」を封殺した“精神犯罪”だといえるでしょう。
共産主義による歴史解釈は、かの国には当てはまるとしても、日本の実情にはそぐいません。
共産主義革命が日本で成功しなかったメンタル面でのゆえんですし、正しい歴史認識にもならないのです。
にもかかわらず、「階級闘争史観」による歴史を信じ込んで学校では教え、マスコミは流してきたのです。
それが「進歩的」だと当時は思われていたために、彼らを「進歩的文化人」と称する時代がつい先ごろまであったのです。
「進歩的」どころか「偏向的」であり、今でいう「反日」でしかありません。
その残滓(ざんし)が、朝日新聞などには現在もくすぶり続けています。
さて、ここまで分かれば、半島の「北朝鮮」や大陸の「中国」は、当時、彼らが崇拝する「共産主義国家(社会主義国家)」です。
進歩的文化人や偏向マスコミは、北朝鮮や中国をアホなことに「地上の楽園」と賛美していました。
そのため半島や大陸を「日本人のふるさと」つまりは「ルーツ」として、ことさらに解釈し、意図するしないにかかわらず、「政治宣伝」を行なっていたのです。
昨今の反日的文化人や朝日・NHKをはじめとするマスコミと同じ構図です。
たしかに大陸や半島から渡来した人々がいたのは事実です。
しかし、上述したように、日本人のルーツではありません。
もし「ルーツ」なら、半島や大陸の人々と同じメンタリティーや「民族性」を日本人が持っていてもおかしくありません。
事実は真逆で、日本人は人が好く、すべてを受け入れる「海」に通じる美しい「魚宮」の民族性を持つのです。
ここに日本人の「原点」があります。

One-Point ◆ 団塊の世代や高齢者は、戦後の偏向した左翼思想に基づく学校教育やマスコミ報道の風潮の中で育ちました。そのような方々や、そういった大人に感化された人々が、古代史や『日本書紀』を解釈するとき、いまだにすべてが半島や大陸から来たかのように曲解してしまいます。どこから渡来したとしても、1世や2世はともかく、10世代また帰化して7世代もたてば、美しく穏やかな日本の精神性に馴染み、姻戚関係によってDNAも入り混じると、日本に融合していくのは当然です。ともに暮らすうちに、美しく穏やかな「魚宮」の心や、相手を認めて対等に接する「水瓶宮」の国体に感化されない民族はいないのです。



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