宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しいアストロロジー―
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●第1稿 : 2025年 1月 7日アップ
新年を3日後に控えた2024年12月29日、韓半島西南端の務安(ムアン)国際空港で韓国史上最大の犠牲者を出した済州(チェジュ)航空機による事故が起きました。
大規模な“バード・ストライク”があったようですが、なぜ無謀な胴体着陸に至ったのか事故原因を調査中です。
フライト時間6,823時間のベテラン機長が操縦桿を握った密室に近いコックピットの中で、どのような判断がなされたのか。
さまざまな憶測が飛び交っているようですが、ホラリー・ホロスコープにはどう象われているのか覗いてみました。
ファースト・アプローチでは出ていたランディング・ギア(車輪)が、ゴー・アラウンド後の胴体着陸時には出ておらず、燃料も残したまま猛スピードでの“暴走着陸”でした。
結局、止まり切れずにローカライザーの土台となっていたコンクリートの壁に激突し、乗客と乗務員を合わせて179人もの犠牲者を出したのです。
下掲が事故の瞬間のホラリー・ホロスコープです。
One-Point ◆ 複雑に複合したアスペクト・パターンです。ですが「基本三数」を当てはめていくと、案外と明確に象われていて、済州航空機側に事故要因が集中していることが分かります。最大要因はベテランゆえの安易でイージーな判断ミスです。
どのような調査結果になるか分かりませんが、外部要因は見当たりません。
上掲のホラリーホロスコープからは、事故の“原因”も“深層”も済州航空機側にあることが読みとれるからです。
次の3点からです。
1、
事故の主体要因は、山羊宮27度の「ASC=上昇点」に象徴されており、“大事故”(大変革)を象わす「冥王星」が上昇星で合(コンジャクション=0度)をとっており、“冒険”を象わす「火星」を衝(オポジション=180度)として“果敢なチャレンジ”があったようです。
2、
「ASC=上昇点」山羊宮の共鳴星で、魚宮14度に位置する「土星」は、“事故現場”を象徴する「MC=南中点」(蠍宮17度)を上三分(アッパートライン=120度)として、スムーズな象意の関係性を結んでいることから、蠍宮の共鳴星である上述の「冥王星」と共鳴関係にあって、済州航空機側に事故要因があることを象わしています。
3、
さらに、事故の主体要因(意志)「ASC=上昇点」は、事故の深層を象徴する「IC=北中点」に合=0度の牡牛宮23度Rの「天王星」を下三分(ロウアー・トライン=120度)としてスムーズな象意の関係性を結び、当該航空機側に事故の“深層”が秘められていることが分かります。
One-Point ◆ 「天王星」は“予期せぬ“アクシデント”などを象わします。「天王星」は水瓶宮24度の「金星」と交歓(ミューチュアル・レセプション:M.R.)で、かつ矩(スクエア=90度)です。これは事故(機長)の「深層の精神意識」を象わします。
当該ホラリー・ホロスコープを「基本三数リーディング」するとき、最も重要なのがホロスコープのはじまり「ASC=上昇点」とその共鳴星です。
上記ホロスコープで山羊宮の「ASC=上昇点」の共鳴星は、魚宮14度の「土星」で、事故を起こした済州航空機のコックピットで操縦桿を握っていた機長を象わします。
また、射手宮の「月&水星」の合=0度と双子宮13度Rの「木星」は衝=180度で、こちらも交歓(M.R.)です。
「月」は“感性”や“感受性”を象わし、“深層”を象徴する「IC=北中点」の共鳴星であることにご留意ください。
「月」は、“知性”や“意識”また“認識”などを象わす「水星」と合=0度で、両星は「水星」と交歓(M.R.)の「木星」と衝=180度です。
「木星」が絡むと、大きな事件や事故になることが多いのですが、「土星」を軸としたこのT矩=90/90/180度は、機長の“イージーな判断ミス”があったことを意味しています。
なぜなら、「ASC=上昇点」に合=0度で、上昇星の「冥王星」は“権力”や“決定権”を象わし、ここでは機長を象徴し、事故の主体要因となっているためです。
ついでに書いておきますと、当該事故で中心者となる“社長”や“機長”などを象わす「太陽」も、「ドラゴン・ヘッド&ドラゴン・テール」の軸となってT矩(Tスクエア=90/90/180度)を形成し、済州航空機側のミスや齟齬を象わしています。
One-Point ◆ 上昇星「冥王星」が「火星」を衝=180度としているのは、機長が“冒険心”や“一か八か”の果敢な“チャレンジ精神”を抱いたことを象わします。また「火星」は「海王星」を上三分=120度としているため“事実誤認”が生じています。
航空機など“飛翔体”は「天王星」が象わします。
当該ホロスコープの「天王星」は「金星」と交歓(M.R.)で矩=90度ですが、これだけで“航空機事故”を象わすのは無理があります。
むしろ、当該ホロスコープ全体を象徴する上昇星「冥王星」と衝=180度の「火星」また「海王星&ドラゴン・ヘッド」と「ドラゴン・テール」を交えた神秘長方形(ミスティック・レクタングル=60/120/60/120度)が象わしています。
「アスペクト完璧講座」をご受講された方はご存じのとおりです。
「天王星」と共鳴するアスペクト・パターンをメインに、基本点やプラネットの全構成要素が関わる複合アスペクトが形成されていることが、大惨事となった当該“航空機事故”を象わします。
One-Point ◆ 「星が〇〇サイン(宮)にあるとき〇〇と」いった解釈は、ごく一部を象わすものです。それを重視して全体かのようにとらえると解釈ミスをします。本航空機事故のように全体が絡んた複合アスペクト(局面)を形成している場合は、とくにそうです。
ほかにもいろいろとリーディングすべきはありますが、まとめておきます。
バード・ストライクは、羽田空港でも年間1,000件ほど起きており、直接の事故原因ではありません。
コンクリート・ブロックへの衝突も滑走路で止まれなかったことに起因します。
通常は、車輪(ギア)が出ていても逆噴射で止まれる“航空機”[天王星&神秘長方形=60/120/60/120度]ですが、“ベテラン機長”[冥王星、土星、太陽]は、車輪を用いず胴体着陸を決行していますので、もっと短い距離で止まれると、果敢な“チャレンジ精神”[火星]でもって“事実誤認”[海王星]をしたようです。
“イージー・ミス”[土星、水星、木星:T矩=90/90/180度]をおかしたことなどが、主要な事故原因だとリーディングできます。
その結果、コンクリート・ブロックに激突し、大事故となったわけです。
「ASC=上昇点」に合=0度の上昇星「冥王星」による“傲慢さ”と、「IC=北中点」に合=0度の北中星「天王星」による“アクシデント”とともに、交歓(M.R.)の「金星」による“怠惰”さや“安逸”さがみられます。
これらとともに、本来、“慎重”で“用心深く”“実力”を象わす「土星」の象意を、“アクション”を象わす「火星」が“事実誤認”や“勘違い”をもたらす「海王星」を上三分=120度としていることもあって凌駕し、ヒューマン・エラーによる大事故となったことがリーディングできます。
One-Point ◆ 「基本三数リーディング」は、「基本三数」1数、2数、3数の“原意”をポンポンポンとホロスコープに当てはめて解釈します。枝葉となる若干の個別解釈は必要ですが、根っ子や幹となる「基本三数」が確立していますので、大きな解釈ミスをしにくくなります。
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