宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しい西洋占星術―

ホロスコープを読めないワケ
[初学の試み] 
― 隘路に入らず大局を見てね ―

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小惑星、度数、マイナーアスペクトなど細事にこだわらない


●第1稿 : 2024年 5月19日アップ


「なぜ、ホロスコープを読めないのだろう?」

西洋占星術を学びはじめた当初、そう考えていろいろと試した記憶があります。

小惑星を試したり、度数にこだわったり、マイナーなアスペクトを使ってみたり…。

ですが、そんなところに読めない理由はありませんでした。

隘路(あいろ)に入るほど混迷し、基本の王道に解答があったのです。

《 小惑星に希望を見出そうとしたけれど 》

ホロスコープを読めなかったので、最初に試したのは小惑星でした。

定番のメイン・プラネット(十大惑星=太陽、水星、金星、月、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星)だけでは不充分なのではないかと思ったのです。

当時、流行っていた比較的新しく発見されたキーロンをはじめ、ケレス、パラス、ジュノー、ベスタの四大小惑星を試しました。

人によって解釈がまちまちで、まだ定まってもおらず、どれが正しいともいえないし、何よりもメイン・プラネットよりも影響力が大きいとも思えず、結果は芳しくありませんでした。

結局、王道の十大惑星をはじめ、ホロスコープ全体を正しく解釈することが早道だと悟りました。

One-Point ◆ ホロスコープ・リーディングができるようになるには、プラネット(星)は重要ですがそれ以上に四種類の構成要素全部を視野にすることです。星はその1カケラ、小惑星は「ケレス」を除いて論外でした。

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占星術に挫折するのは当然

●「なぜホロスコープを読めないのだろう?」

言い換えると「なぜ当たらないのだろう?」と“当たる/当たらない”の占い判断の「対立二元論」に陥ります。

第一の“勘違い”です。

個々人の意志にもかかわる“結果”を、第三者の「ホロスコープ」から完璧に読もうとしても、お門違いです。

そして、何か見落としていたり、足りない要素があるのではないかと、重箱の隅をつつくような細部に“解決策”を見出そうとします。

小惑星だったり、度数でしょう。

第二の“勘違い”です。

12ハウス(室)とアスペクト(位相、座相:局面)が、正しいリーディングに必要なのは大正解ですが、この2つは占星術の弱点です。

宝瓶宮時代のアストロロジー「宝瓶星学」のように確立されていません。

これでは、占星術に挫折しないほうが不思議だったのです。


《 少数点以下の度数の隘路 》

次に、小数点以下の度数にもこだわってみました。

故ルル・ラブア師は、初学者向けなのかキリよく丸めた数字を用いていましたが、小数点以下つまり何分何秒にもこだわって、どちらのサイン(宮)か、どちらのハウス(室)か、何らかのアスペクトが成立するのか、などなど…。

すぐに結論は出ました。

ホロスコープにも“平時”と“緊急時”のような象意の緩急があります。

それと同じで、平時の1度は大差ありませんが、緊急時の1度には差が生じやすいとはいえるものの、実際のところ大半が平時で小数点以下の度数にこだわっても、さほど大きな象意変化はみられませんでした。

第一、エフェメリスなどの「天体暦」や、どれを採用しているかによって度数が異なってくる「ホロスコープ作成ソフト」は、以前ほどではないものの1度程度の誤差は生じるので、小数点以下にこだわっても無意味だと悟ったのです。

One-Point ◆ 度数には、もっと根本的な理由があります。ふつう「春分点」を起点に360度の度数を用いますが、ハウスシステムを用いている以上、もう一つの重要な度数が並行してあって、小数点にこだわっても意味は薄かったのです。


《 12サイン(宮)と星の陥穽 》

現代占星術は、12サイン(宮)とプラネット(星)の解釈に偏り過ぎです。

「星占い」の流れを受けているためで、“太陽星座”はもちろん、12サイン(宮)とプラネット(星)のみで正しいリーディングは絶対に不可能です。

ご参考に述べます。

ホロスコープの原点、古代ギリシャの古典アストロロジーの四角いホロスコープは「12サイン(宮)=12ハウス(室)」として解釈が可能でした。

ですが、今日ではそうではなく、サイン(宮)とハウス(室)の両方が必要な丸いホロスコープで、ハウスシステムのホロスコープはその名のとおり「12ハウス(室)」のほうがホロスコープの基礎でベースになっています。

ところが、現代占星術は、どのハウスシステムが正しいのかさえ定まっておらず、個々の占星師の判断に委ねられており、まるで“責任放棄”をしているような状態です。

One-Point ◆ 各ハウス(室)の象意はどうなっているのだろう? 調べましたが、バラバラで信頼できる状況になく、ハウス(室)の解釈に弱点を抱えていることが見えてきました。それは「ホロスコープ作成ソフト」にも現われています。


《 極めつけはアスペクトの理解と解釈 》

極めつけとなっていたのはアスペクト(位相、座相:局面)でした。

たとえば、メジャー・アスペクトと呼びながら六分(セクスタイル=60度)は詳しい象意解釈がありません。

中には“友達のアスペクト”などと抽象表現でお茶を濁している状態です。

ですが、「地上」と「宇宙太陽系」との“位置関係”によって構成されるホロスコープは、当然、位置関係が象意のカギを握っているので、相対的な位置関係の象意を読む「アスペクト」(位相、座相:局面)は最も重要で、欠くべからざる構成要素になっています。

アスペクト(位相、座相:局面)なくして、ホロスコープの正しいリーディングは絶対に不可能です。

One-Point ◆ 早いお話が、12サイン(宮)とプラネット(星)の解釈をメインとする以上、「心理占星術」に偏らざるをえません。そうしないと「当たらない」という事実が構成要素の象意には潜んでいるためです。


《 大局の特徴から細部へ 》

ホロスコープを読めない理由は、気づけば簡単でした。

細事にこだわるほど隘路に入り込み、大局が見えなくなるところにあったのです。

とくに、現代占星術は、大局となる根幹の「宇宙理論」がないために、占星師個々人の主観解釈によって、デラシネ(浮草)のように右に左に流されていく運命を背負っています。

では、どうすればいいのでしょうか。

主観的な“占断”を行なうのではなく、「ホロスコープ観」を確立しつつ大局の「宇宙理論」を見据えて、客観的に解釈し、特徴をつかむことです。

そのうえで、細部にこだわるべきはこだわって詰めていけばいいので、順番が逆になると隘路にはまり込んで逆効果です。

アバウトでもいいので、そのホロスコープの特徴をつかんでいけば、案外と簡単にリーディングができるようになります。

大局的に特徴を見出してから、最後に細部をみる“ゆるり”としたリーディングが秘訣です。

One-Point ◆ 大局となる象意は、宇宙この世界の根幹法則「基本三数」と「数理法則」3/6/12数に基づく本意(基本の象意、ほんとうの象意)に潜んでいます。そこがホロスコープの「マスター・キー」となっているためです。






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