宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しいアストロロジー―
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ホロスコープの出生データは「基本三数」と同じです。
それはいいのですが「基本三数」に通じる「出生日時」や「出生地」また「ご当人」など3つのデータをチャチャッと「ホロスコープ作成ソフト」に入れて「OK」ボタンをクリックすれば、はいホロスコープの出来上がり…。
と、便利なのですが、そこはインスタント食品と同様の似て非なる一面が見てとれます。
プログラミングの都合上、ホロスコープの土台を華麗にスルーしているのです。
「ハウスシステム」を選択してのホロスコープ作成なので、12ハウス(室)ベースで見たほうが気持ちよくリーディングできます。
いまさらですが、ホロスコープの“建て付け”の基礎の基礎です。
で、それがホロスコープ・リーディングとどうかかわっているのかは「ホロスコープ・マスター奥義講座」で明らかにしている“奥義”の一つになります。
ともあれ、せっかく便利な「ホロスコープ作成ソフト」があるのですから、基本の建て付けを知って、ちゃんと活用すれば、とりまOKです。
もちろん、プロの方、また趣味でもマニアックでもホロスコープを極めたい方は知っておくべき基本の基です。
「なに、ソレ? そんなの知らなくても占断できるし…」
そうなんですよね。
初期から「ホロスコープ作成ソフト」をお使いの占術師は気づいていない方も多く、“赤信号みんなで渡れば怖くない”と意に介されていないご様子です。
One-Point ◆ 2点問題があります。1つは、アンテナがズレたようにチューニングが微妙に合ってなくても気づきません。もう1つは、実際的にも解釈の幅が限定されるのですが、それが“ふつう”になっているので気づくことさえありません。
正しい星読みや占断など解釈は、正しい「ホロスコープ」が大前提です。
当然ですね。
で、正しい「ホロスコープ」って何かといえば、個々の構成要素(占星要素)の配置と位置関係が現実の宇宙どおりであることです。
「ホロスコープ作成ソフト」は、一見、実際的なように思えますが、プログラミングの都合上、手抜きが行なわれています。
出生地などの「イベント・ポイント」から見た正しい配置での出力がホロスコープの命なのですがベース(土台)がそうなっていません。
常識的にどなたでもご存じのことなのですが、残念ながら“勘違い”や“事実誤認”が多い現代占星術をわれ知らずとも信奉されておられるのか、ご認識できてないことにさえ気がつかずに解釈や占断をしています。
いいんですよ、“日曜大工”でご満足いただけましたら。
One-Point ◆ 社会的にプロとして「職業的大工」はそうはまいりません。まして妥協を許さずに仕上げていく「宮大工」としての技能レベルや精神意識によってホロスコープ・リーディングを極めようとされる場合は、妥協できない必要不可欠な基礎知識です。
四の五の言わずに以下、本来のホロスコープの建て付けをご紹介いたします。
ホロスコープの土台(ベース)は次のようになっています。
ホロスコープの中心であるイベント・ポイント(出生地など)から見たイベントの瞬間の位置関係を写しとったものがホロスコープです。
ます、東の地平線の黄道上の「ASC」(Ascendant:アセンダント=上昇点)と、地表に直角90度の頭上“ミッド・ヘブン”がハウス(室)の基準になっています。
真上、日本ではその真南の黄道上の「MC」(Medium Coeli:メディウム・コエリ=南中点)、2つの基本点(Angle)を基準に30度ずつに12等分されたものが本来のホロスコープで、不動の土台(ベース)になっています。
One-Point ◆ 代表的なプラシーダス、コッホ、レジオモンタナス、キャンパナスといった「ハウスシステム」の4つの基本点(Angle)は、みんな共通しています。ただし、他の8つのハウス(室)のカスプ(尖点=象意のもっとも強い点:境界線)は区分方式が異なるために、みんなバラバラです。
“天宮図”という言葉は「ソーラーチャート」には該当しますが、ハウスシステムを用いた一般的なホロスコープには当てはまりません。
その場合は、むしろ“天室図”がふさわしく、通称どおり「天球図」でかまいません。
結局、土台の12ハウス(室)の中を「春分点」を始点とした黄道12サイン(宮)が地球の自転に伴ない、毎日、右に左に飛び跳ねるように移動し、その黄道上をそれぞれの公転周期を持ったプラネット(星:惑星)が移動していて、イベントの瞬間の配置が写しとられています。
最後に、個々の構成要素どうしの相対的な位置関係が許容度数(オーブ)をもって測定され、アスペクトがご認識されることになります。
One-Point ◆ ご存じのように「ホロスコープ作成ソフト」のデフォルトでの出力は「12サイン(宮)」のほうを30度ずつに出力表示します。土台の12ハウス(室)の配置を無視したもので、リーディングに弊害が及びますが気づくことはないでしょう。
下図は、春分点を牡羊宮0度の始点とした12サイン(宮)の度数からみて、アスペクトのラインを引いたものです。
個人にとって影響力が大きい「太陽」と「月」のみ許容度数(オーブ)10度をとっています。
それ以外の星や基本点は6度です。
「YOD」(ヨッド=150/150/60度)を構成するマイナー・アスペクトとされる転(クインカンクス、インコンジャクション=150度)は許容度数(オーブ)3度です。
「転」という呼称は、クインカンクスまたインコンジャンクション(インコンジャンクトとも)の象意の特徴から、当宝瓶宮占星学サイトで名づけたものです。
いずれにしても、ホロスコープは正しい位置関係によって時空を超越したリーディングが可能になる人類の英知が秘められた「クオリアル・ツール」です。
One-Point ◆ 「ホロスコープ作成ソフト」の登場以前、室項表や天文歴を片手に、数字の羅列とにらめっこしながら電卓を叩き、手計算でホロスコープを作成してきた方であれば、ここに書いた内容は当然のお話でしょう。
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