宝瓶宮占星学 ―宝瓶宮時代の新しいアストロロジー―
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↑ 足跡から特定された日本で販売されていないサイズの韓国製スニーカー。
●第1稿 : 2019年 2月16日 アップ
●ホラリー・ホロスコープまたホラリー占星術は、生年月日によらず、質問されたときの時間や、事件や事故が起きたときの時間によって、事の真相をリーディングするものです。
宝瓶宮占星学の基礎理論「数理法則」を適用し、適切に展開するのが「新ホラリー占星学」です。
そこに当事者のホロスコープ(出生天球図)を重ねると、さらに真相がみえてきます。
残忍な事件から昨年2018年末で18年を迎え、なんと犯人の「指紋」や「DNA」また「衣服」などの遺留物、さらにはスニーカーの「足跡」など、多くの証拠が残されながら、未解決事件となっている通称「世田谷一家殺害事件」。
正式名称は「上祖師谷三丁目一家4人強盗殺人事件」です。
夫婦と二人の子どもの家族全員が、12月30日の夜中に容赦なく殺害されたものです。
翌大晦日の朝10時40分過ぎに隣に住む祖母によって発見されました。
当時、ニュースの一報を聞いたとき、日本人にはできない残忍な仕業から、とっさに中国か半島の軍隊経験者の犯行ということが思い浮かびました。
実際、現場に残されていた足跡が、日本では売られれていないサイズの韓国製スニーカーのものであったことなどから、警察は韓国に指紋照合を依頼しました。
しかし韓国側は、「そんなことでわが国民を疑うとは何事か」と、調査に協力してもらえなかったというお話が伝わっています。
事件の直後は、犯行時刻が明らかになっておらず、2000年12月30日の午後11時頃〜翌31日未明にかけてとされていました。
これでは、ホロスコープからリーディングしようにも、あきらめざるをえませんでした。
ところが、今年2019年のお正月、実家でネットをみていたら、事件発生から18年ということから、その後の捜査状況の内容が書かれた記事かアップされていました。
そこに被害者の胃の残留物から、事件の発生は午後11時30分ころと書かれていたのです。
こうなると、事件の“真相”を確かめるしかありません。
さっそく、ホラリー・ホロスコープを作成して、リーディングをしてみました。
すると、もれ伝え聞いた捜査状況とともに、なるほどそういうことかと、事件の概要がみえてきたのです。
昨年末来の急ぎの仕事がようやく一段落をしましたので、リーディングの一端をアップさせていただきます。
One-Point ◆ 事件は、遺留物の多さから、すぐに犯人は割り出されると考えられていました。しかも犯行後、犯人は逃げることなく現場にいすわり、パソコンを操作したり、冷蔵庫のカップアイスをわしづかみにそのまま口に放り込むなど、異様な行動をしており、証拠隠滅すら図ろうとしていない行動に、警察は知恵遅れなど“精神異常者”の犯行を予想して捜査を行なっていたようです。
●犯人の遺留物の数々を掲載し、「情報提供」を求めるチラシ。
ほとんどが誰でも買える「荻窪タウンセブン」で販売されていたと書かれています。
それはそれとして、犯人を特定できる肝心の「韓国製スニーカー」が掲載されていないことに違和感が残ります。
チラシ作成後に明らかになったのか、それとも意図的に隠したのか…。
明らかになった犯行時刻によるホラリー・ホロスコープが下図です。
犯行時間に多少の誤差が生じる可能性はありますが、今回はさほど問題のないホロスコープです。
なぜなら、相応の誤差が生じても、重要なアスペクトは変わらない星の配置になっているためです。
なので、明らかになった午後11時30分ころのホロスコープで問題はなく、いまだに犯人が捕まらない事情さえも、そこからみえてきました。
One-Point ◆ 事件は、「天秤宮」がASC(Ascendant アセンダント=上昇点)になる比較的めずらしい犯行時刻でした。それでも、宝瓶宮占星学が基礎理論とする「数理法則」に基づいた「新ホラリー占星学」のリーディングから、見事に事件の概要が浮かび上がってきました。
では、犯人側からリーディングをすすめてまいりましょう。
新ホラリー占星学では、「ASC(上昇点)」が“犯行の意志”を象わします。
なぜなら、ASC(上昇点)は「数理法則」の「1数=時間(意志)」に共鳴するために、ホラリー・ホロスコープでは、イベント(出来事、事件)が生じる根因となった“意志”にかかわるためです。
そのASC(上昇点)が、「天秤宮」であることの意味は、ほかの星や占星要素の配置などから、事件は“実行犯”の意志ではなく、だれかの“意志”を受けて犯行におよんだことがわかります。
「天秤宮」というのは、数理法則の「7数」に共鳴するために、“(意志の)対象実体”を象わすからです。
この場合、一般的には“殺し屋”などが該当するのですが、プロであれば、あれだけの物証を現場に残すことはありません。
また、一撃必殺といった手際の良さをみせます。
そうなっていない犯行の状況からも、また当該ホロスコープからも、被害者一家への“怨恨”よりも、「日本人」に怨みをもった“一般人”が、だれかの意を受けて犯行におよんだことが読みとれます。
なぜ、“一般人”の犯行といえるのかというと、“実行犯”を象わすASC(上昇点)天秤宮の共鳴星「金星」が、“感性”や“感受性”とともに“一般大衆”を象わす「月」と合(コンジャンクション=0度)をとっているからです。
ちなみに、宝瓶宮占星学では、アスペクトの許容度数(オーブ)は、太陽と月が10度、そのほかの星や占星点は6度を原則とします。
ただし、マイナー・アスペクトは3度で、いずれも共鳴関係によっては、許容度数(オーブ)を広げてリーディングすることがあります。
One-Point ◆ 一般に「天秤宮」は、“美意識”が高く“平和主義者”として解釈されます。ネイタル・ホロスコープ(出生天球図)などの場合はそういったケースが多いのです。しかし、それ以外に、「数理法則」によるホラリー・ホロスコープ(事件天球図、設時天球図)では、天秤宮や金星が共鳴する「7数」の本意(本当の象意)から、上述のようにリーディングできるわけです。
この、金星と合(0度)の「月」は重要です。
“事件現場”を象わすMC(Medium Coeli メディウム・コエリ=天頂:南中点)の「蟹宮」の共鳴星のみならず、そのMC(南中点)と「三分(トライン=120度)」をとっているからです。
さらには、“被害者側”を象わすDES(Descendant ディセンダント=下降点)牡羊宮の共鳴星「火星」とも三分(120度)をとっていて、「月」「MC(南中点)」「火星」の大三角(グランド・トライン=120度×3)を形成しているためです。
「MC(南中点)」や「DES(下降点)」については後述いたします。
当該ホロスコープには、もうひとつ大三角(120度×3)があります。
“犯行の意志”を象わす「ASC(上昇点)」と、第9ハウス(室)の「木星」、そして第4ハウス(室)の「海王星」です。
ASC(上昇点)に下三分(ロウアー・トライン=120度)の「海王星」は、犯人側に“事実誤認”や“欺瞞”があったことを象わします。
なので、“実行犯”は事件の動機をもつ“真犯人”から、たとえば「一家殺害の正当性」などの“ウソ”を吹き込まれて、それを“イージー”に信じて犯行におよんだことが、この大三角(120度×3)からみえてきます。
では、結論的に、“犯人”(実行犯)は、どのような人物でしょうか。
“犯行の意志”(犯人側)を象わすASC(上昇点)に、“海外”などを象わす「木星」が、木星自体の共鳴ハウス「第9ハウス(室)」から上三分(アッパー・トライン=120度)をなげかけていることから、実行犯は“外国人”、すなわち日本人ではないことが象わされています。
One-Point ◆ 事実、残された犯人のDNAから、父親はアジア系ながら母親は欧州系で、ハーフまたはクォーターであることが確認されてます。日本人では10%未満、韓国人では20%程度つまり5人に1人が該当するといいます。要は、第4ハウス(室)の海王星を含めてリーディングできるのは、日本人に良い印象をもっていないアジア系“外国人”が、たとえば「被害者は皆殺しにしてもよい悪いやつだ」などと“ダマ”されて、犯行におよんだ可能性が高いのです。だからといって、殺人を正当化することはできませんので、やはり犯人は、少し“頭”の足りない人物で間違いないようです。
●現場周辺は、事件当時、公園の立ち退き区域になっていて、被害者家族をふくめ、あと4軒しか残っていなかったといいます。
ホロスコープどおり、土地がらみの可能性は高いようです。
次に、すでに明らかな“被害者”と“犯行現場”は、ホラリー・ホロスコープにどのように象われているのでしょうか。
数理法則に基づく「新ホラリー占星学」では、“被害者側”は「DES(下降点)」によって象わされます。
一方、“犯行現場”は「MC(南中点)」によって象わされます。
DES(下降点)は「牡羊宮」で、「火星」を共鳴星としますので、ここでは火星が“被害者”を象徴する星になります。
火星については、後述いたします。
“被害者側”を象わす「DES(下降点)」には、「太陽」が矩(スクエア=90度)です。
太陽は、後述いたします“犯行の動機”を象わす「IC(Imum Coeli イムン・コエリ=天底:北中点)」に合(0度)の星です。
「太陽」自体は、“中心人物”を象わします。
その太陽が、「IC(北中点)」と合(0度)ということの意味は、当該ホロスコープでは、“犯行の動機”をもって実行犯に殺害を教唆した“真犯人”を象わすことになります。
つまり、事件には“真犯人”がいるのです。
その太陽と“被害者側”を象わすDES(下降点)が「矩(90度)」というのは、真犯人と被害者側は“考え”や“利害”など立場を異にしていたことを意味します。
さらに、当然ながらASC(上昇点)とDES(下降点)は、衝(180度)の位置関係です。
なので、この太陽は、“犯行の意志”(“実行犯”に共鳴)を象わすASC(上昇点)とも矩(90度)をとることになります。
ゆえに、“実行犯”と“真犯人”も、“考え”や立場を異にしているのです。
そういうことがありまして、前述いたしましたように“事実誤認”や“欺瞞”を象わす「海王星」が、“犯行の意志”を象わす「ASC(上昇点)」に下三分(120度)をとっていることの意味は、“真犯人”が“実行犯を“ダマ”して犯行におよばせたという解釈が成り立つわけです。
次に、“被害者”を象わす「火星」をみてみましょう。
火星が、“日常生活”を象わす「第2ハウス(室)」に位置することに加え、「MC(南中点)」と「月」に三分(120度)であることにご注目ください。
“事件の現場”を象わすMC(南中点)は、「蟹宮」なので、“家族”また“家庭”が犯行の現場となったことを象わします。
そのMC(南中点)は、第2ハウス(室)で“被害者”を象わす「火星」を下三分(120度)としてスムーズな象意の関係性を結んでいますので、“家族”が“日常生活”の“家庭”で殺害されたことで間違いはありません。
このことからは、逆に事件の発生時刻が特定されます。
それは、MC(南中点)が「蟹宮」になる「午後11時3分」から、火星が第2ハウス(室)でMC(南中点)と三分(120度)をとる「午後11時43分」の間に、犯行が行なわれているということです。
また、MC(南中点)と火星は、蟹宮の共鳴性「月」と三分(120度)です。
「月」は、“感性”や“感受性”や“一般大衆”などのほかに、“プライベート”や“母子”などを象わします。
また「火星」は、当該ホロスコープでは“被害者”を象わす一方で、一般的には“刃物”や“凶器”を象わします。
その月と火星が「三分(120度)」をとっていることの意味は、母子ともどもに刺殺されたということを象わしますので、事件と一致しているのです。
一方、“実行犯”を象わす「金星」は、月と合(0度)で“感情的”な犯人や国民であることを象わしていますが、金星は“犯行現場”のMC(南中点)や“被害者”の火星とは、直接のアスペクトをとっていません。
これは、“真犯人”が被害者家族と立場を意にする顔見知りでも、“実行犯”は被害者家族とは無関係だった人物を意味します。
次にご紹介いたしますように、“実行犯”を象わす「金星」が、“犯行の動機”を象わす「IC(北中点)」山羊宮の共鳴星「土星」とは、立場の違いを象わす「矩(90度)」であることに、事件が未解決となる一因が潜んでいます。
One-Point ◆ 星などの占星要素には、「数理法則」による1つの本意(本当の象意)から、ケース・バイ・ケースでいくつかの“象意”が展開されています。なので、いざご自分で「占断」や「リーディング」を行なおうとするとき、どの象意をどのように当てはめてよいのかわからず、“ホロスコープを読めない”ということが起こります。上述では、たとえば同じ「月」でも、金星に合(0度)の月と、MC(南中点)や火星に三分(120度)の月とは、“象意”の当てはめ方が違ってくるといったことです。これを「数理法則」の理論からどう当てはめればよいのか正しく判別できないと、リーディングを読めば「なるほど」と理解できても、いざ占断やリーディングをしようとするとむずかしいということが起こります。
※「宝瓶宮占星学 第2章」では、そういった方のために、「実技講座」を現在、準備中です。
最後に、この事件には、どのような“動機”が潜んでいるのかお伝えいたします。
数理法則による「新ホラリー占星学」では、“犯行の動機”は、「IC(北中点)」が象わします。
IC(北中点)は「山羊宮」で、そこに太陽&水星が合(0度)です。
“犯行の動機”をもった中心人物“真犯人”を象わす山羊宮の「太陽」は、“犯行現場”のMC(南中点)を「衝(180度)」としていることにご注目ください。
これは、「犯行現場」を“目的”や“対象”としていることを象わします。
つまり、IC(北中点)の「山羊宮」は、“土地”や“国土”や“大地”など、不動なものを象わしますので、“犯行現場”の土地や不動産を目的とした“犯行の動機”によって、事件は引き起こされたという解釈が成り立ちます。
“実行犯”を象わす「金星」は、“犯行の動機”を象わすIC(北中点)の山羊宮の共鳴星「土星」とは、「矩(90度)」をとっていますので、前述いたしましたように“実行犯”には直接的な“動機”がなかったことが象わされています。
すなわち、実行犯と被害者家族には接点がありませんでした。
それゆえ、捜査の幅がせばまります。
なぜなら、被害者家族にかかわって、“犯行の動機”をもつ人物(真犯人)を調べても、犯行には直接に関与していないため、「アリバイ」があるなど事件には結びつきません。
一方、仮に容疑者(犯人)を調べても、“被害者家族”と接点がないことから、“犯行の動機”が見えにくく、犯人と確定できないといったことが起こるためです。
結局、事件の解決がむずかしくなっている「世田谷一家殺害事件」です。
One-Point ◆ 当該ホロスコープには、ほかにも「火星」や「ドラゴン・ヘッド」を頂点とする2つの「YOD(ヨッド=60・150・150)」があります。書いても仕方がないことがありますし、むしろ書かないほうがよいこともありますので、ヒントのみを書いておきますと、“真犯人”と“被害者”の双方が、“否応ない”事情を抱えていたということです。詳細は省略させていただきます。
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